防犯ガラスのデメリットって何?一見良い事しか聞かない防犯ガラスの悪い点を考えてみた。

防犯ガラスを検討されているユーザーの中には「防犯ガラスは良い所(メリット)しか聞かないけど、実は悪い所(デメリット)もあるんじゃないの?」この様に、思料深い方が参考となる記事を作成しました。

防犯ガラスのデメリットも知った上で真剣に防犯ガラスの設置を検討されたい方は是非ご一読下さい。

よろしいでしょうか?それでは参りましょう!

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防犯ガラスとは?

防犯ガラスとは、ガラスとガラスの間に特殊なフィルムを挟み込み圧着処理を行ったガラス製品の事を言います。”キモ”となるのは特殊フィルムです。このフィルムの厚さが一定基準の商品を防犯ガラスとして認定されます。ガラスフィルムの厚さが薄いと”飛散防止ガラス”の括りとなります。

特殊フィルムについて

特殊フィルムは別の言い方で”中間膜”とも言います。

中間膜は、PVB (ポリビニールブチラール) 素材であり、 厚みが30mil(ミル)=(0.76mm)以上 あれば防犯ガラスという位置づけになります。

詳しくは、過去記事「合わせガラスって何?防犯ガラスや複層ガラスと何が違う?解説します。」でも説明していますので参考にしてみて下さい。

防犯ガラスのデメリットは大きく3つある!?

さて、今回の本題、防犯ガラスのデメリットについて具体的に考えていきましょう。

ガラスの重量が倍以上になる

防犯ガラスにグレードアップしようとされるユーザーの対象となる既存窓ガラスは”単板ガラス”である事が多いです。単板ガラスとは1枚の板ガラスになるのでガラスの厚みは3~4mm程度が標準です。

一方、防犯ガラスの厚みは最低でも6mm以上(透明3mm+PVB+透明3mm)となります。型板ガラスや網入りガラスを検討すれば、さらに厚みが増しそれに比例して重量も重たくなります。重量が重くなると どの様な影響があるのでしょうか?

窓サッシの戸車に負担をかけてしまう

窓サッシに必要以上の負荷をかけてしまいます。窓サッシをスライドする為にサッシの下に戸車と言われる滑車が取付けられています。その戸車は当然、設計上 ガラスの重さが計算されてセットされています。仮に重量設定が5kgの設計だったのに、防犯ガラスを取付けた事によりその倍10kgの重量となってしまっては、戸車にとってはかなり大きな負担となります。当然 戸車寿命の短縮、不具合が発生するなどの可能性が高まります。

窓が重たくなり開閉がしずらくなる

使用感としては、確実に窓のスライドを重く感じる様になります。当社でも防犯ガラスを何度も取付けた事がありますが「あら~重くなったね~聞いてはいましたけどこれ程重くなるんですね~」と感想を述べられるお客様もいらっしゃる程です。若くて力がある方なら良いのですが、ご年配のお客様には、かなりしっかりした説明をしておかなければ「重くて開けられない」とクレームにもなりかねません。

ガラスの修理代が高額になる

防犯ガラスは取り付けする時だけ費用が発生する訳ではありません。可能性は低いですが、侵入者(泥棒など)が窓ガラスを割って侵入を試みるかもしれません。もちろん、防犯ガラスを設置しているので、そう易々とは開錠できないと思われますが、ガラスは割られてしまいます。

防犯ガラスの”ガラス”は普通のガラスです。

誤ったご認識で、ユーザー中には、防犯ガラスの”ガラス”は割れないガラスだと勘違いをされていらっしゃる方も意外と多いです。

防犯ガラスの”ガラス”は一般的な単板ガラスなので工具などで抉ると割れてしまいます。ただ、内部の特殊フィルムが貫通されないので窓のクレセントを開錠されない仕組みです。

ガラスを割られてしまった場合、仮に泥棒に侵入されなくてもガラス交換の必要が生じます。一般的なガラスの3~5倍程度の費用がかかると見込まれる防犯ガラスです。ガラスの修理代金が高額になるというデメリットは認識しておいた方が良いと思われます。

逆に裕福な家だと思われるかも?

逆説的な考えではありますが、防犯ガラスを設置しているご住宅の方は裕福であると一般的には認知されるのではないでしょうか?家に泥棒が入らない様にお金をかけて窓ガラスのセキュリティーをアップする。このこと自体、お金に余裕があり、家の中には守るべき資産があると考えられる可能性も否定できません。もっとも最近では子供の安全を守る為に無理をして防犯ガラスを設置される方もおられる様ですが、侵入者(泥棒)がそこまで見分けれるかは疑問です。

その様な観点から考えれば、ある特定の窓だけ防犯ガラスにするなど、中途半端に防犯ガラスを設置してしまうと別の窓ガラスを狙われる危険性も留意しておく必要がありそうです。

防犯ガラスのデメリットを補う方法

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ガラス屋の視点から考えた防犯ガラスのデメリットは先に述べた3点です。

これらのデメリットを補う事ができるのか?この点についても考えてみたいと思います。

ガラスの重量について

補う事はできません。ガラスは確実に重くなりますので、やはりご年配の方への負担はかかる可能性は残ります。実際に防犯ガラスにしてみたら大した事なかったとなるかも知れませんが頭の片隅にでも入れておいて下さい。

ちなみに、現在の窓の動きがかなりスムーズな場合は、防犯ガラスを設置してもそれ程影響がないかもしれません。専門のガラス屋さんの意見を聞きながら進めて行きましょう。

ガラスの修理代について

万が一泥棒に防犯ガラスを割られてしまっても、火災保険で対応できる可能性があります。火災保険は、台風でのガラス割れや、泥棒被害のガラス割れにも対応している事が多いです。保険会社との契約内容にもよりますので防犯ガラスを取り付けする際には、一応保険会社に確認するのも良いかもしれませんね。

裕福だと思われて逆に被害に遭う

こちらに関しては、泥棒側の考えなので対策も難しいですが、防犯ガラス以外でも、防犯グッツは多数販売されています。防犯ガラスのデメリットを補うと言うよりも、別の防犯商品を検討し、侵入者対策を検討するのはいかがでしょうか?

・音のなる砂利を庭に敷く

・窓のクレセントをロック式にする

・センサーライトと取り付けする

・窓に補助錠を設置する

防犯ガラス以外にも様々な防犯対策が可能です。

まとめ

本日は、防犯ガラスのデメリットについて色々と考えて見ました。今回3つのデメリットを取りあげました。防犯ガラスのメリットと比較検討しながらご検討してはいかがでしょうか?高額な出費となりますので納得できる買い物にしたいものですね。

Posted by doorrd