門戸の交換は予算オーバーだったので修理、塗装で対応しました!
門戸の修理を行いましたので施工実績として掲載いたします。そこそこ大掛かりな門戸修理は腐食した木部分のやり直しや塗装、真鍮ネジ締めの交換などを行いました。施工写真を中心にご覧頂ければと思います。
ちなみに、門戸は(もんこ)と呼びます。「もんと」「もんど」「かど」とも呼ぶようですが、家の出入口を指す言葉で使用される時は(もんこ)が正しい様です。似た名称として門扉と言われる商品があります。門扉(もんぴ)とは、自分の敷地と外部を隔てる扉の事です。
門戸(もんこ)と門扉(もんぴ)は同じ様なものですが、門戸は門と戸の事を表し、流儀や一派の表現として「新しい世界の門戸をひらく」や「劇団の門戸をたたく」など比喩表現として使われる事もあります。
一方、門扉は住宅や建物の出入口としてみの使用されます。「門扉を新しくしたい」「おしゃれに門扉にリフォーム」などです。
門戸も門扉に似たものを指しますが、今回対応した現場では、門扉ではなく門戸という表現がふさわしいので門戸修理としてタイトルをつけました。
ドアや引き戸の修理、交換を行う当社としても中々ご依頼を頂く事の少ない門戸についての修理実績となります。よろしければご覧ください!
門戸修理、塗装の施工実績
まずは、現況の写真です。
どっしりとした佇まいで立派な門構えですね。赤丸で囲った部分のリフォームを検討されていると言う事でした。お見積りを出させて頂きましたが予算オーバーと言う事でしたので、門戸の戸車交換や塗装などをご提案させて頂きリペア作業でご注文頂きました。
まずは、引き戸を外して修理から始めます。
木製の門戸なのでメンテナンスが滞ると木が腐食して行きます。原因の1つは塗料の剥げによるものです。定期的に塗装を行うと長持ちしますが常に雨風に晒されている場所なのでやはり朽ちて行くのは致し方ないですね。
腐食している木枠を新しい物に取替えました。さらに真鍮の戸車を取付ける為に木に適切な窪みを彫って行きます。
木の入替を行い付属品の取付を行う前に塗装をしなくては!と既に塗装が施されてはいますが一旦電動工具を使用して表面の塗装を剥いで塗料の浸透がよりよくなるように処理を行います。
全体的に塗装を剥がして行きますので時間がかなりかかります。この作業に手を抜くと仕上がりにも影響しますので丁寧に行って行きます。
木製建具の塗装を行う場合は、塗膜を作り木製建具を守るタイプと建具に浸透する事で撥水性や防カビ性を発揮するタイプの塗料があります。前者を造膜タイプといい、後者を浸透(含浸)タイプと言います。
造膜タイプの塗料
木表面に塗料を塗って被膜を作るイメージです。キズや割れ等を隠す事が出来ます。劣化をカバーするのであればこちらのタイプの塗料が良いです。耐水性や耐久性に強いですが、木製の質感は失われます。また素材の調湿機能により塗膜が剥がれ表面に塗料がピキピキと浮き上がる様になる事もあります。
浸透タイプの塗料
木材に塗料が浸透して行きますので内部から木を守るイメージです。表面に塗膜を張る造膜タイプよりは耐水性や耐久性は劣ります。一方で木目を生かしたい時に使用する塗料です。内部に塗料がしみ込んでいますので塗料の剥がれや膨れは起こりにくいです。
塗装も終わり建具をレールに建て付けました。引き戸の召し合わせ部分に鍵が必要だと言う事でしたので、鍵の取付け作業を行って行きます。
真鍮中折れネジ締めセットを取付けました。手掛け部分も新しくしました。こげ茶系の建具に金ぴかの金物はゴージャス感が増しますね。
引き戸を建て付けて行きます。門戸全体の塗装も行い完成に近づいています。春先から網戸の依頼も増えて来ましたのでスタッフの手が足らずに一人でコツコツ、もう一人に手伝ってもらいながらコツコツ、3~4日かけていますので「よし!もう少し!」と言う気持ちで行っています。
はい。ほぼ完成です。一部ムラがある箇所は後日対応しました。
まとめ
本日は門戸の修理(木補修、戸車交換、鍵取付、手掛け交換)と塗装の工事を行った施工実績を掲載しました。現在の新築住宅でこの様な立派な門戸が設けられている住宅はあまり建築されていない様です。逆に住宅全面はオープンにして駐車場を広くとる様な造りが多数ではないでしょうか?古き良き日本住宅の顔である門戸修理を経験させて頂きありがとうございました!