ミラーガラスとは?外から見えない窓へ交換したい!見え方やデメリットを説明します!
この記事では、ミラーガラスの見え方やメリット・デメリットなどを詳しく解説します。
外から見えない窓に変更したいとお考えの方は意外に多くいらっしゃいます。もちろん室内側からは今までと遜色なく視界がはっきりと見える事が前提です。プライバシーの確保を行いたい一般のお客様から、店舗や会社様までお問合せを頂く事がありますが、皆様もちろん業者ではないので「ほら、外から見えない窓があるでしょ。。マジックミラーみたないヤツ」とおっしゃる方が多いです。
本日は、外から室内が見えない窓に変更した方向けの記事になっています。ご興味のある方はご覧ください。
この記事で分かる事!
- ミラーガラスとは?
- 熱線反射ガラスについて
- 一般家庭ではLow-Eガラスがメジャー
- ミラーガラスの見え方(昼と夜)
- ミラーガラスのデメリット
- 安価に見えにくいガラスを選ぶなら型板ガラス
ミラーガラスとは?
ミラーガラスは「マジックミラー」や「ハーフミラー」とも言われるガラスです。
ガラスの表面に金属膜をコーティングすることで、明るい場所(屋外)から暗い場所(建物の中)を見ると、鏡の様に反射して中の様子が分からないようにします。外から見ると鏡の様に見えるので「ミラーガラス」と呼ばれます。また、外から見た時は鏡の様に見えますが、室内から外を見ると透明の窓ガラスと見え方はあまりかわりません。そのため”半分だけガラス”という意味で「ハーフミラー」とも呼ばれます。
似たようなガラスで熱線反射ガラスとLow-Eガラスがあります。次に詳しく説明いたします。
熱線反射ガラスについて
店舗や会社に多く使用されている外から室内が見えないガラスはミラーガラスもしくは、 熱線反射ガラスである事が多いです。熱線反射ガラスはAGC(旧旭硝子)や日本板硝子などガラスメーカー各社から販売されているガラスです。
通常の板ガラスに金属膜を極薄でコーティングして熱線反射ガラスは製作されます。太陽光の放射エネルギーを30~40%遮断する商品もありますので遮熱効果はかなり期待できます。当社で施工したお客様では夏場冷房を使用する期間、熱線反射ガラスを使用している店舗と使用していない店舗では電気代が大幅に異なるという事もおっしゃっていました。一般家庭よりも日中多くの電気消費を行う店舗や会社様では熱線反射ガラスは経済的な面でも活躍しているようです。
店舗で使用する熱線反射ガラスは大きさもかなり大きくなるので導入コスト数十万円になる事が多いです。一方、電気代節約のコスト、意匠性や来店客のプライバシーなど総合的に判断して検討されれば導入メリットはかなり大きいと言われます。
街を歩いていて店舗や会社で室内が見えない窓の場合はこの熱線反射ガラスと言う可能性がかなり高いです。
ミラーガラスと熱線反射ガラスの違い
熱線反射ガラスは、ミラーガラスと同じ様な見え方をするガラスです。ただ厳密にはその用途は若干異なります。簡単に説明すると、金属膜の厚さを変える事でその目的が違うと言う事です。
ミラーガラス=金属膜が厚い:目的は反射率を高めて建物内部の様子が分からなくする為(プライバシー保護)
熱線反射ガラス=金属膜が薄い:目的は太陽光の紫外線などを反射する事。
厳密にはこの様な違いがありますが、どちらも(1)建物内部を見えにくくする、(2)日射を和らげる、この2つの機能を持っています。
一般住宅で反射している窓はLow-eガラスの可能性が高い
店舗や会社以外(一般の住宅)でなんだか窓が反射して室内が見えにくいガラスを見た経験がありませんか?一般家庭であれば熱線反射ガラスではなく「ペアガラスのLow-eタイプ」の可能性が高いです。
熱線反射ガラスは単板ガラスに金属膜はコーティングされてますがLow-eガラスはペアガラスの内部面に金属膜がコーティングされているガラスの事です。(金属膜がコーティングさせていると言う点は同様に表現できますが製法、目的などではLow-eガラスと熱線反射ガラスは異なるガラスになります)
最近の新築でも多く採用されているペアガラスですがグリーンに反射していたりシルバーに反射している商品もあります。
一般家庭で熱線反射ガラスが使用されている事はまずありませんので、基本ペアガラスのLow-eと思って間違いないでしょう。
別の記事になりますが画像付きでLow-eガラスについて詳しく解説しています。よろしくればそちらもご参照下さい。
【参考画像】画像あり|ペアガラスと複層ガラスの違いは何?Low-e(ローイーガラス)の見分け方。
ミラーガラスの見え方(昼と夜)
ミラーガラスがどの様に見えるの気になる方も多いと思います。
1.昼間の外観:昼間、外部からミラーガラスを見ると、その表面は鏡のように反射して見えます。これにより、外部から室内を見ることが非常に困難になり、プライバシーを保護する効果があります。
2.昼間の内観:一方で、室内から外を見る場合、ミラーガラスは通常の窓ガラスと同じように透明で、外の景色をはっきりと見ることができます。
3.夜間の見え方: 夜間、室内の照明が点灯していると、この反射効果は逆転します。室内が明るく、外が暗い場合、室内から外が見えにくくなり、外部からは室内が見えやすくなります。
ミラーガラスのデメリット
メリットに関しては本文中でお伝えしている「建物内のプライバシーが守られる」点ですが、ミラーガラスにもデメリットはあります。
・屋外が暗く、室内が明るいと部屋の中が丸見え
・夜間に外が見えずらい
この2点が主なデメリットです。詳しく見て行きましょう。
屋外が暗く、室内が明るいと部屋の中が丸見え
厚い雲で覆われた暗い日中や夜は、鏡の様に反射して建物内のプライバシーが守れなくなります。ミラーガラスなのでカーテンは不要かな?と思っていらっしゃる方は考えを改めた方が良いかもしれません。前述しました通り、室内の明かりをつけていると室内が丸見えになってしまいます。
夜間に外が見えずらい
昼間はミラーガラスが外部からの視線を遮断し、内部が見えにくくなりますが、夜間になるとこの状況が逆転します。室内の照明が点いていると、ミラーガラスが内部からの光を反射し、外の景色が見づらくなります。
特に、高層階の住宅や美しい夜景を望む場所に住んでいる場合、このデメリットは顕著になります。室内から外を見る際に、ミラーガラスが反射してしまうため、外の景色が不明瞭になり、夜景を楽しむことが難しくなります。
コストが一番安いのは型板ガラスです。
もし仮にあなたが、外から室内が見えないガラスに交換したいだけで、ミラーガラスを探しているのであれば型板ガラスという安価なガラスも検討されてはいかがでしょうか?遮熱効果や断熱性能の向上はありませんが、単純に透明ガラスは嫌なので室内が見えにくいガラスに交換したいと言う方にはおすすめです。型板ガラスは一般家庭では通常4mmが使用されます。厚みを増やしたい方は6mmの型板ガラスもあります。またマンション等で透明の網入りガラスが入っているお客様は網入り型板ガラスもありますので、その場合もご対応可能です。
前述した、熱線反射ガラスやLow-eガラスはそのサイズに合わせてオーダーメイドで製作しなければなりませんが、型板ガラス(網入り型板ガラス)は900×1800ほどのガラスをカットしてすぐに用意ができますので時間もコストも前者のガラスよりもお安く取替が可能です。
まとめ
いかがでしたか?外から見えない窓にする為に、ミラーガラスについて説明いたしました。その他、熱線反射ガラスとの違いや、Low-eガラス、型板ガラスについても紹介しました。店舗や会社であれば、熱線反射ガラスがお勧めです。コストを安く抑えたいのであれば型板ガラスも検討の余地ありです。一般家庭でもLow-eガラスがお勧めですが特に断熱遮熱など必要ないのであれば型板ガラスを検討されるのもアリです。本誌を参考に条件にピッタリのガラスを選ばれて下さい。