建具の引き戸修理。引き戸の不具合原因と修理方法。

室内の引き戸が重くて動かない。修理をして欲しいとのご依頼がありました。

室内建具の引き戸が重い、動かないとお悩みのお客様は結構いらっしゃいますので合わせてその原因と修理方法を解説したいと思います。

現場は田川市だったのですが、ちょうど飯塚の現場は終わったので「いまから30分ぐらいで到着できますよ」と会社に伝えてお伺いする事になりました。現場は築30年は経過しているであろう築古住宅。インターフォンは見当たらず、木枠の玄関引き戸を軽めにノックしたのですが応答なし。大きな声で「こんにちわ~ガラスのドアードです。いらっしゃいますか~?」とお呼びするも応答なし。

お伺いしていた電話に電話をしましたが、こちらもコール20は行きましたが応答なし。。困ったな~と思っていると、住宅の横の方から、「あ~建具屋さん?」とおばあさんが近寄って来られました。

「そうです。室内引き戸が重いと言う事で修理に伺いました」とお伝えし現場の状況を拝見させて頂く事になりました。

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建具の引き戸が重い、動かない場合の原因は主に3つ

さて、今回の田川市の現場もそうだったのですが、室内建具の引戸が重かったり動かない時の原因は経験的に3つあると思っています。

建具戸車の不具合

建具に使用される戸車

引戸建具には戸車が取付けられている物があります。戸車の無いものもありますが、無い物は他の原因になりますのでここでは一旦おいておきます。

建具用戸車はサッシ用とは異なり多様な戸車の種類があります。V型、Y型、T型呼ばれる最近の建具戸車や丸型や平型と呼ばれる従来のタイプの物まで。戸車や戸車本体はネジで直接建具に取り付けられていますがそのネジの部分が外れていたり、車が消耗して壊れていたりする事が多いです。

建具戸車の修理方法

修理方法は比較的簡単です。建具を少し持ち上げると手前に戸を引き抜く事が出来ます。建具を横に倒して戸車の状態をチェックします。戸車はネジか釘で取付けられている事が多いのでネジであればドライバーで取外し、釘であれば、釘抜きやペンチで引っこ抜きます。戸車本体はホームセンターやネットで購入する事が可能です。車の幅や奥行き、金具の寸法などを考えて同じような戸車を購入しましょう。新しい戸車を取付け直せば修理完了です

レール(敷居)の消耗

戸車が取付けられている引き戸建具には戸車が走るレールが取付けられている事もあります。そのレールが変形したり割れていたりする事で建具の動きが悪くなる事があります。また、レールが無い敷居の場合は敷居自体が削れて本来の深さよりも大きく摩耗し建具の戸と床部分が擦れている事で不具合を発生させる事があります。

レール(敷居)の消耗修理方法

レールが悪くなっている場合はレールの交換が必要です。戸車の種類により使用されているレールも異なります。V型、Y型、T型、丸型、平型いづれに適合しているレールなのかを確認してレール交換を行います。レールはネジでとまっていたり接着されている事もあります。また敷居が消耗している場合はかさ上げする必要があります。消耗している度合い、深さにもより修理方法は異なります。例えばべニア板を適寸上張りしたり、”敷居すべり”などで補修する事も可能です。

鴨居(梁)の撓み

戸車とレールの不具合で原因の70%程度でしょうか。最後の原因は少々厄介です。鴨居や梁と言われる引き戸の上部の撓(たわみ)による不具合もあります。開口が広い住宅で起こるケースが多いのですが、木が自重に耐えられなくなり開口部分の中心付近が垂れてくる症状です。この症状は引き戸本体を取り出す事が困難になった上、引き戸も動かないので”二進も三進も”いかない状況となっています。

鴨居(梁)の撓み修理方法

まずは引き戸を取り出さなければなりません。

鴨居や梁が撓んでいるので引き戸を上方向に持ち上げる事が出来ません。この様な場合は、スクレーバーなどの工具で無理に取り出すか、それが出来ない状況であれば、ジャッキアップで鴨居や梁の部分を少し持ち上げ引き戸を抜き出します。

鴨居や梁を持ち上げるのは至難の業なので基本的には引き戸を削り干渉しない様に処置を施します。鴨居の方を削る事も可能ですが戸を削る方が確実かと思われます。

田川市の引き戸修理は建具削りで完了

今回の田川市の現場は、梁の撓みでした。開口部分は1800mm程度でそれ程広くはありませんが築年数が古いので単に老朽化によるものだと思われます。引き戸が上下かなりせっておりジャッキアップで引き戸を取り出しました。お客様曰く、かれこれ1年以上は動かせていない引き戸だそうで「ここが通れないと生活が不便じゃなかったですか?」とお聞きすると「そうよ。だけんアンタを呼んだんよ」と言われました。

台所とリビングとの間仕切り引き戸なのでそれはご不便だったと思います。作業内容も説明して引き戸の上部を削る事で修理を行いました。久しぶりに開閉がスムーズになった建具の作業後確認の為に開け閉めして頂くと「あ~やっぱココが開くと助かる」とお喜び頂けたようです。

まとめ

本日は田川市で行った室内建具の修理と関連し建具引き戸の不具合についてその原因と修理方法をご説明しました。建具修理の詳細にかんしては「室内ドアや引戸を修理するにはどうすれば良い?建具修理業者の選び方など解説します!」も参考にご覧ください。業者に依頼する時の料金等についても記述されています。

Posted by doorrd