鉄扉の網入りガラスを交換しました。FIXガラスの切り出し寸法の測り方など書かれています。
網入りガラスでも透明の網入りガラスと型板(かすみ半透明)の網入りガラスがあります。
今回は、ある施設の電気室の鉄扉ドアガラスが割れてしまったとご連絡がありました。
お客様からは「網入りガラスが割れたので修理して欲しい」とヒアリングしていました。実際に伺ってみると透明網入りガラスでしたので「単板の中では一番高額のガラスですよ・・」とお伝えしお見積りさせて頂きました。
透明網入りと、型板網入りでは仕入れでも2倍くらい価格に開きがあります。施工にさいしては、1.5倍ぐらい透明網入りガラスが高いイメージです。
仮に型板網入りガラスが材工で20,000円だった場合、ガラスを透明網入りに変更すると30,000円ぐらいになります。もちろん大まかなイメージですが
いづれにせよ単板の中では1番高額なガラスであると言う事です。
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施設の電気室の鉄扉ガラス交換は下記の様に行いました。
押さえ枠の取り外し
まずは、押さえ枠を取り外します。アルミサッシでは押縁に当たる部分です。アルミサッシであればネジを使う事無くアルミサッシに”ビシっと”はまり込む設計ですが、鉄扉の場合は単純にガラスをはめ込んで、枠から出ない様に別途取付られている感じです。鉄扉は後から塗装を施されている事も少なくありませんが、このネジのネジ山が塗装で埋められていて、ネジを外すのが大変な現場を何度も経験しています。
今回のネジはカッターでネジ山を露にし比較的スムーズに取り外す事が出来ました。
収まりは四方コーキングでしたのでカッターを入れてコーキングを取り除きます。写真は一旦ガラスを外して、周りのコーキングを
綺麗に削いでいる所です。コーキングが中途半端に残っていると、ガラスも入れにくいですし、収める時にコーキングをする時もやりずらいです。
切り出すガラスの採寸方法
上の写真はガラスは交換押さえ枠がまだ取付されていない状態です。ガラスの切り出すサイズをちょっとご説明しますね。
下の押さえ枠を外した状態で切り出すガラスを採寸します。開口部分の一番下(押さえ枠の下面)から開口部分の上部まで。
これがH(高さ)の切り出すサイズです。あまりギチギチだとガラスが入れにくいので、3mm減ぐらいでOKです。
続いてW(横幅)を採寸します。取り敢えず開口部分を測ります(この寸法をAとします)続いて左右の呑み込み(ガラスが枠内の入り込む部分)を測ります。
仮に左右とも12mmであれば、先程測ったA+12mm(これもギチギチだとガラスが入れにくいので3mm減)=A+9mm
横幅の切り出すサイズはこの様に決めます。左右の呑み込みが12mmと15mmだった場合は、深い方の15mmを採用します。
続いて切り出したガラスを枠内に収めるのですが、高さは3mm減しているので問題ないですね。先ほど測った呑み込みが深い方の横辺から(B側)ガラスを入れて行きます。ゆっくり、ゆっくり慎重に入れその流れてもう一方の横辺(C側)にも合わせながら、こちらも入る状態になれば、B側に入り込んだガラスをC側に少し戻す様にします。
この状態で、下枠と、左右の辺にガラスが掛かっている状態です。上の部分だけ隙間が空いています。これをどうするかと言うと、ガラスを静かに持ち上げて上の枠にもガラスが掛かる様にします。下枠に空間が空きますので、セッティングブロックと呼ばれる”ゴム板”を2個ほど置いて上部と左右にガラスが入った状態にします。
これが、上記の写真です。下側が少し浮いているのが分かりますか?
この状態で押さえ枠を取付れば、四方の枠にガラスが収まると言う仕組みです。
これが完成した扉です。
コーキングも充填し終わっていますが、せっかくコーキングの様子も写真に撮ったので掲載しておきますね。
マスキングテープを巻いて室内・屋外からコーキングを充填して行きます。施工当日はあいにくの雨でした。
マスキングテープは雨の日には対象物に付きにくいのでしっかりと水分を取り除きマスキングテープを貼り付ける必要があります。
まとめ
本日は透明網入りガラスの交換現場を記事にしました。
FIX(はめごろし)ガラスの切り出し寸法は最初はちょっと戸惑いますが慣れれば簡単に採寸出来ます。こちらの現場は約30~40分で完了しました。
担当職員の方から「もう終わったの!?」とびっくりされました笑。雨の日は特にサクサク作業を終えないとガラスや鉄扉が湿って施工しずらくなるばかりです。ご利用ありがとうございました。