福岡市の小学校で強化ペア(複層)ガラスの交換工事を行いました。
学校関係にはスクールテンパと言う強化ガラスが設置されている事が殆どです。通常のガラスであればガラスが割れた場合、鋭利に尖るのでケガをする可能性が高くなります。ただそれが強化ガラスになるとガラスは鋭利には尖らずに粉々に砕けた状態になります。
もちろん砕けたガラスも素手で触るとケガをしますので決して素手で触ってはダメですが一般的に使用されている板ガラスに比べると断然安全です。しかも強度もありますので中々割れません。
【施工前】
1枚のサッシ(障子)に2枚のガラスが入っています。最初、気がつなかったのですがこのガラスは強化ペアです。強化ガラスの複層タイプと言う事です。
外側のガラスは割れていますが、複層になっていて内側のガラスは割れていません。
内側から撮影した写真です。割れているのは外側だけです(写真ではわかりにくいですね。苦笑い)
ペアガラスを発注する時に必要な”総厚”を確認する為にサッシの枠を一部ばらしてみました。
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強化ペアガラス(複層ガラス)の発注に必要な採寸方法
・ガラスの発注寸法を求める。
強化ガラス、通常の板ガラス共に共通する現調ポイントがあります。通常の板ガラスであれば表面に見えているガラスのサイズ(内寸 うちすん)プラス12mmが基本です。縦方向も横方向もプラス12mmをしてガラスを切り出します。要するに四方6mmづつサッシ枠に入る飲み込み部分と言う事です。
例)ガラスの見えている内寸が、
横幅・・・800mm
縦幅・・・830mm
だった場合、必要なガラスのサイズは
800+12=812mm
830+12=832mm
となります。
これがペアガラスになると内寸+24mmになります。つまり四方12mmづつサッシにのみ込まれていると言う事ですね。(サッシの種類により若干異なる場合があります。正確には一部サッシをばらした方が確実です。
・ガラスの構成を確認する。
ペアガラス(複層ガラス)の場合はガラスの構成を知る必要があります。
例)
透明ガラス3mm+A+透明ガラス3mm
透明ガラス5mm+A+型板ガラス4mm
型板網入り6.8mm+A+透明ガラス5mm
など。Aとエアーの事で、空気層です。
・総厚を確認する。
総厚とはペアガラスの厚みです。例えば上の例の様に
透明ガラス3mm+A+透明ガラス3mm の場合、空気層が6mmだった場合、総厚は3+6+3=12mmとなります。要するにガラスの厚み合計と空気層の厚みを足してペアガラス全体の厚みを確認する必要があると言う事です。
これらの数値を元に、
発注寸法とガラス構成(総厚)を工場に発注する事になるのです。
【仮工事】
ペアガラス発注後、納期までに数日かかります。今回はペアガラスだと言う事で内側のガラスは無傷です。防犯的にも問題ありませんので外側の粉々になった部分をべニア+コーキングで固定し養生します。
【施工後】
発注した強化ペアガラスが納品されて来ましたので本工事を行いました。サイズも間違いなかったのでピッタリ綺麗なガラスで工事完了です。
まとめ
本日は福岡市の小学校強化ペアガラス交換工事の実績を元にペアガラス(複層ガラス)交換時の寸法の取り方について解説しました。普段はあまり役に立たないとは思いますがいつかどこかで話のネタにでもして下さい!