玄関ドアの欄間(ランマ)とは?デメリットやメリット、防犯対策について解説

欄間は昔の住宅では、室内に設けられることがありました。比較的築年数の浅い住宅では、玄関ドアに欄間を設置するケースが多い傾向にあります。

新築やリフォームの際、玄関ドアに欄間を設けるべきか悩んでいる方もいるでしょう。

そこで今回は、欄間とはなにか、デメリットやメリットなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

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欄間(ランマ)とは?

欄間(ランマ)は、日本の伝統的な建築に見られる、部屋を分ける壁や障子の上部に設けられる通風や採光を目的とした飾り窓のことです。

欄間は、部屋と部屋の間や廊下と部屋の間に設置されることが多く、美しい彫刻や装飾が施されることもあります。

欄間は木製の格子形式であったり、細かい木彫りの装飾が施されていたりと、デザインや形状が多岐にわたります。また、伝統的な日本家屋の美観を高めるとともに、室内の空気の流れを良くする、採光を取り入れやすくするなどの機能的な役割も担っていることがポイントです。

現代の住宅における欄間の特徴

築年数の古い日本家屋や神社に取り入れられている欄間の多くは、木製でなおかつ室内に設置されているのが一般的でした。

現代の住宅でも欄間自体はなくなっていませんが、欧米の文化が多く取り入れられた現在の住まいでは、ガラス張りで玄関に取り入れられることが多くなりました。

玄関にガラスの欄間を取り入れることで、採光を確保することが主な目的となっています。

玄関ドアに欄間を設けるメリット

ここでは、玄関に欄間を設置するとどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

採光を取り入れやすくなる

玄関ドアに欄間を設けることは、自然光を室内に取り入れやすくなることがメリットの一つです。

たとえば、住宅街や周辺にマンションが多いエリアは、自然光が入りにくい場合が多いでしょう。

そこで、欄間を設置することで、自然光が取り入れやすくなり、玄関全体を明るくして開放感を演出できるのです。玄関がゲストを迎える最初の空間となるため、柔らかな自然光が差し込む空間は、来訪者を温かく迎え入れる雰囲気を作り出します。

日本らしい雰囲気を出せる

欄間を玄関ドアに取り入れることは、住まいに日本らしい雰囲気を加えられることもメリットといえるでしょう。

たとえば、花や自然をモチーフにした彫刻が施された欄間は、日本の四季や自然への敬愛を表現できます。このように、玄関ドアに欄間を設けることで、訪れる人に対して、洗練された伝統的な美しさと、日本の文化への敬意を示すことができるのです。

玄関ドアに欄間を設けるデメリット

採光を取り入れたり、日本らしい趣を出せたりすることが魅力の欄間ですが、デメリットもあります。

ここでは、玄関ドアに欄間を設けるデメリットを解説します。

玄関ドアが小さくなる

玄関ドアの上部に欄間のスペースを確保するため、ドアの高さを低くしなければならない点もデメリットです。

引っ越しやリフォームなどで、冷蔵庫やタンスなどの高さのあるものを出し入れする際や、身長が高い人にとっては、低い玄関ドアが不便に感じる可能性があるでしょう。また、視覚的にもドアが小さく感じられ、玄関全体のバランスが悪くなることがあります。

欄間の掃除が必要になる

欄間は繊細なデザインや彫刻が魅力的ですが、その分、掃除が必要になるというデメリットもあります。

細かい彫りの部分にはほこりが溜まりやすく、気が付いたときには汚れやほこりが付着しているというケースも少なくありません。とくに、屋外側の欄間は外からの汚れが付着するため、掃除の手間については考慮しておく必要があるでしょう。

断熱性が下がる

欄間を設けることで、玄関の断熱性が下がることもデメリットです。玄関ドアの欄間はガラス製であることが一般的であり、ガラス部分の面積が大きくなることで熱が出入りしやすくなります。

そのため、冬場に玄関の暖かい空気が外に逃げやすくなることに加え、夏場は外からの熱が室内に入りやすくなります。

断熱性の高いガラスを採用することで対策できますが、欄間がない状態と比較すると断熱性は下がってしまうので注意しましょう。

欄間の防犯対策

欄間として玄関部分にガラスを取り付けることは、防犯面で不安に感じる方も多いでしょう。

ここでは、欄間の防犯対策について解説します。

防犯ガラスにする

欄間の開口部はそれほど広くないことから、不法侵入を目的に割られる可能性は低いですが、いたずらや嫌がらせで割られる可能性もゼロではありません。そこで、防犯ガラスを使用するのが方法の一つです。

防犯ガラスは、通常のガラスと比べて衝撃に強い構造をしており、叩き割られる可能性を低くできます。

また、防犯ガラスのなかには割れてもガラス片が飛散しにくいものがあり、万が一、欄間が割れても怪我をするリスクを軽減できます。

すりガラスを選ぶ

欄間からののぞき見を防止し、プライバシーを保護するために、すりガラスを選ぶこともポイントです。

欄間に透明なガラスを採用するケースは少ないですが、しっかりとプライバシーを確保して、屋外からの視線を感じにくい空間にするためには、すりガラスを採用するのがおすすめです。

すりガラスは透明度が低く、外からの視線を遮りながらも光は通すため、室内の採光を確保しつつプライバシーを守ることができます。また、外部から室内の様子が確認しにくいため、侵入者にとっては内部の状況が見えず、侵入するかどうかの判断がむずかしくなることもポイントです。

まとめ

今回は、欄間とは何か、玄関に欄間を設けるデメリットやメリットなどを解説しました。

日本家屋に多く用いられてきた欄間を玄関部分に採用することで、和風の日本らしい雰囲気を演出できる、採光を取り入れやすくなるといったメリットがあります。一方で、玄関ドアの高さが低くなる、断熱性が下がるなどのデメリットもあるため、両方のポイントをしっかりと比較して採用を検討しましょう。

玄関ドアに欄間を採用するべきか悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考に検討してみてください。

Posted by doorrd