雨戸と窓シャッターの違い?歴史・仕組み・特徴・種類・設置の流れ

雨戸(あまど)と窓シャッターは、一体何が違うのでしょうか?

住宅の「窓」を守る建具には「雨戸」と「窓シャッター」があります。

どちらも、外部からの衝撃や侵入から窓を守ってくれます。

では、雨戸と窓シャッターの違いとは何でしょうか。

今回は、雨戸とは何か・窓シャッターとは何か・雨戸と窓シャッターの共通点とは・雨戸と窓シャッターの違いとは についてわかりやすくご紹介します。

建具とは、空間を仕切るために、主に開口部に設置された枠や戸のことです。

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雨戸とは何か?

雨戸とは、住宅の窓を覆うように設置される、窓を守ってくれる建具のことです。

雨戸の歴史

日本史に雨戸らしきものが初めて登場したのは、平安時代末期から鎌倉時代にかけてといわれています。

最初に雨戸らしきものとして登場したのが「遣戸(やりど)」です。

遣戸は、貴族の住宅である「寝殿造り(平安時代)」で使われ始めます。

その後、武士階級の住宅に取り入れられた「書院造り(鎌倉・室町・桃山)」から、さらに広く普及しました。

遣戸から徐々に進化したのが、現在の雨戸の原型といわれる「舞良戸(まいらど)」です。

舞良戸はその後安土桃山時代に、本格的に「雨戸」として、独立した建具になります。

さらに江戸時代に入ると、雨戸はほぼ現代と同じような使われ方がされるようになります。

そして1960年代後半〜1970年代前半頃にかけて、木製からアルミ製の雨戸への移行が進み、ほぼ現在の雨戸の形に至ります。

〇雨戸の進化の流れ

遣戸 ⇒ 舞良戸 ⇒ 木製雨戸 ⇒ アルミ製雨戸

雨戸の仕組み

雨戸の仕組みは、不要な時は戸袋に収納してあり、必要な時は戸袋から出しレールの上をスライドさせ、窓全体を板戸で覆う仕組みです。

雨戸の特徴

雨戸には、次の3つの特徴があります。

・雨戸の主目的は、雨・風・飛来物から「窓」を守ること

・雨戸のデザインには「引き戸タイプ」「折り戸タイプ」「ルーバータイプ」の3つがあること

・雨戸は不要の時は戸袋に収納し、必要な時は板戸を出して窓全体を覆って守る

雨戸のデザインの種類

雨戸には、次の3つの種類のデザインがあります。

1⃣引き戸タイプ

引き戸タイプとは、シンプルなデザインの板戸を、レール上をスライドして並べる雨戸のことです。

最もベーシックで、昔からあるタイプの雨戸です。

2⃣折り戸タイプ

折り戸タイプとは、折りたたみ式の雨戸のことです。

雨戸がサッシの左右両端に1つずつ別々に設置してあり、不要な時は折りたたまれ、必要な時は広がって窓を覆うタイプの雨戸です。

3⃣ルーバータイプ

ルーバータイプとは、羽(ルーバー)戸型の雨戸のことです。

一定間隔で、水平に並べた複数の板がまるでよろいのように、窓を覆うタイプの雨戸です。

雨戸を扱う主なメーカー

雨戸は主に次のメーカーが扱っています。

・リクシル

・三協アルミ

・不二サッシ

新規での雨戸の設置工事の流れ

新規での雨戸の設置工事は、次のような流れで設置されます。

1⃣住宅の開口部周りの外壁に下地用の穴をあける

2⃣支柱を取り付ける

3⃣上下のレール・戸袋を取り付ける

4⃣雨戸本体を設置する

以上で、雨戸設置工事は完了します。

窓シャッターとは何か?

窓シャッターとは、窓を雨・風・飛来物(瓦など)から守ってくれる金属製の巻き戸のことです。

窓シャッターの歴史

窓シャッターのルーツらしきシャッターが造られたのは、今から約180年以上年前の1837年のイギリスです。

世界初のシャッターは、木製シャッターでした。

その後1880年頃から鋼製シャッターが登場しました。

日本で初めてシャッターが使われたのは、1897年に完成した日本銀行本店からです。

その後、日本でもシャッターが国産されるようになりました。

1964年に、ついに日本初の「住宅の窓用シャッター」が造られました。

さらに1968年には「手動の巻き込み式鋼製窓用シャッター」が登場します。

1970年頃からは、通風・採光・断熱・遮音効率を高めた「高スペック窓シャッター」が開発されました。

また1980年代には、ついに「電動式窓シャッター」が登場します。

1990年代からは、住宅をよりスタイリッシュに演出することが優先され、結果戸袋が敬遠されるようになり、窓シャッターへの需要が高まり現在に至ります。

〇窓シャッターの進化の流れ

木製シャッター ⇒ 鋼製シャッター ⇒ 住宅の窓用シャッター ⇒ 手動の巻き込み式鋼製窓用シャッター ⇒ 高スペック窓シャッター ⇒ 電動式窓シャッター

手動窓シャッターの仕組み

手動窓シャッターは、シャッターボックスの中に、スプリングが設置されており、スプリングの力で、シャッターが上下する仕組みです。

窓シャッターの特徴

窓シャッターには、次の5つの特徴があります。

・窓シャッターは、一般的なシャッターを窓サイズに、サイズダウンしたものである

・窓シャッターの動力は、主に「手動式」と「電動式」の2種類がある

・窓シャッターのデザインには、主に「クローズ」「スリット」「ブラインド」の3種類がある

・窓シャッターは、新築時、後付けのどちらでも設置ができる

・窓シャッターは「手動式」を「電動式」に変更することができる

窓シャッターのデザインの種類

窓シャッターには、次の3つの種類のデザインがあります。

1⃣クローズタイプ

クローズタイプとは、文字通りすき間なく窓を覆うタイプのデザインのことです。

2⃣スリットタイプ

スリットタイプとは、見た目が「すだれ」型デザインのことです。

すだれとは、細く割った竹を並べて、ヒモで編んだ夏用の和風カーテンのことです。

3⃣ブラインドタイプ

ブラインドタイプとは、羽板(ルーバー)タイプのデザインのことです。

窓シャッターを扱う主なメーカー

窓シャッターは主に次のメーカーが扱っています。

・リクシル

・Ykkap

・三協アルミ

新規での窓シャッターの設置工事の流れ

新規での窓シャッターの設置工事は、次のような流れで設置されます。

1⃣住宅の開口部に、枠を取り付ける

2⃣枠の上部に、窓シャッター本体を取り付ける

3⃣縦枠にガイドレールを取り付ける

4⃣本体にシャッターボックスを取り付ける

以上で、窓シャッターの設置工事は完了します。

雨戸と窓シャッターの共通点とは?

こちらでは、雨戸と窓シャッターの共通点についてご紹介します。

1⃣防風効果

雨戸と窓シャッターのどちらにも防風効果があり、飛来物から住宅の窓を守ってくれます。

2⃣防犯効果

雨戸と窓シャッターのどちらにも防犯効果があり、侵入者から住宅の窓を守ってくれます。

3⃣防音効果

雨戸と窓シャッターのどちらにも防音効果があり、外部の騒音が窓を通って住宅内に入ることを防いでくれます。

雨戸と窓シャッターの違いとは?

こちらでは、雨戸と窓シャッターの違いについてご紹介します。

1⃣設置費用

雨戸と窓シャッターは、設置費用が違います。

費用が安い順から、引き違い雨戸数万円、手動シャッター数万〜10万円以上、電動シャッター数十万円かかります。

2⃣仕組み

雨戸と窓シャッターは、仕組みが違います。

雨戸を使う時には「板戸」を戸袋から出し、レール上をスライドさせて窓を覆う仕組みです。

窓シャッターを使う時には「巻き戸」をシャッターボックスから出し、ガイドレールを伝って窓を覆う仕組みです。

3⃣外観

雨戸と窓シャッターは、外観が違います。

雨戸は板戸が複数枚で窓を覆っている外観になります。

窓シャッターは巻き戸が1セットで窓を覆っている外観になります。

まとめ

今回は、雨戸とは何か・窓シャッターとは何か・雨戸と窓シャッターの共通点とは・雨戸と窓シャッターの違いとは についてご紹介しました。

雨戸と窓シャッターは目的は同じですが、外観が大きく異なります。

和風や洋風など住宅のスタイルによって向き不向きがあります。

もし現在、雨戸と窓シャッターのことでご検討中であれば、ぜひ一度雨戸・窓シャッターの専門業者にお問い合わせすることをおすすめします。

Posted by doorrd