割れたガラスの養生や応急処置に必要な準備を解説します。
物がぶつかってガラスが割れたしまった時にガラス屋さんに緊急で「ガラス交換」をお願いすると思います。ただ、近所のガラス屋さんもいつもお店で待機している訳ではあります。建築現場でのガラス工事や予め予約の入っている仕事に出かけているという事も十分考えられます。またガラス屋さんはサッシ工事を行っているお店も多く意外と忙しくしています。
しかし、ガラスを割ってしまった当人も早くガラスを交換してもらわないと防犯上も良くないですし、割れたガラスは大変危険です。
そこで今回は、ガラスの交換を依頼したが直ぐに対応頂けない時のガラスの養生や、応急処置について解説したいと思います。
ガラスをすぐに交換出来ない時のシチュエーション
ガラスをすぐに交換してもらえない時には下記の様な事が考えられます。
・ガラス屋さんが忙しく直ぐに自宅に来てくれない。また自分でガラスサッシを外して持ち込み出来ない
・ガラスが特殊で工事までしばらく時間がかかる
・ガラス交換を行う予算がないので次の給料日やボーナスまで待ちたい
詳しく解説いたいます。
ガラス屋さんが忙しく直ぐに自宅に来てくれない。また自分でガラスサッシを外して持ち込み出来ない
ガラス屋さんがすぐに対応してくれないのは別の現場に行って忙しいからという可能性が高いです。従って電話などで問い合わせをし、自分で割れたガラスが入ったサッシや建具を取り外してお店に持ち込む事も検討してはいかがでしょうか?その際にも当記事に書かれている”養生”をしっかり行い怪我のない様に持ち込まなくてはなりません。
ただ、「持ち込みはちょっとご遠慮頂いています」や「持ち込んでもらっても職人がいなのでガラスの入れ替えは出来ない」と断られる事もります。
ガラスが特殊で工事までしばらく時間がかかる
特注品のガラスと言う物があります。サイズが横幅90cmを超える物、高さが180cmを超える物は少々特別なガラスとなってきます。中には横幅が130cm、高さが250cmなどと言うガラスもありますが、明らかに”大板(おおいた)”と言われるサイズですぐに工事をしてくれるガラス屋さんはあまりいないでしょう。
また、建具などに使用されている”加工ガラス”も製作までに時間がかかり直ぐにガラスの入れ替えはできません。
ガラス交換を行う予算がないので次の給料日やボーナスまで待ちたい
ガラス屋さんの事情だけではなく、当人の懐具合で、すぐにガラス交換が出来ない事があります。給料日までガラス交換を行う経済的な余裕がない場合です。最近ではクレジットカードや交通系電子マネーで決済できるガラス屋さんもいますが、昔ながらのガラス店では現金精算が基本なので現金の持ち合わせがないとガラス交換をしばらく見合わせなければならない事となります。
ガラスの養生方法、応急処置について
色々な理由ですぐにがらす交換が出来ない方向けにガラスが割れてしまった場合の養生や応急処置について解説いたします。
ガラスの養生に必要なアイテム
まず、ガラスが割れて養生をする時に必要なアイテムです。これは極力怪我をしない為の備えなので「え~そこまでしないとダメなの?」とのご意見もあるかとは思いますがより安全に進めて行きたいと思います。
スリッパ
室内であれ、割れたガラスの付近を裸足で歩くのは危険です。スリッパや靴で履いて養生を行う様にしましょう。
手袋・軍手
ガラスは鋭利な刃物と同じように皮膚が切れます。手袋や軍手も切れる可能性がありますので、手袋や軍手をしているからと言って油断してはいけません。またすべり止めがついた手袋・軍手でないと滑ってしまう可能性がありますので注意してガラスを持って下さい。
バケツ
大きなガラスは手袋等を装着した手でもってバケツにいれます。事前にバケツなどの入れ物を用意していた方がよいでしょう。
塵取り・ほうき
細かく割れてしまったガラス片は箒で掃いてバケツにいれましょう。
段ボール・プラダン・べニア板
割れたガラスを養生(応急処置)する為に使用するアイテムは、段ボール・プラダン・べニア板のいづれかです。段ボールはホームセンターやお店で無料で貰える可能性がありますが、プラダン(プラスチック段ボール)とべニアはホームセンターで購入する事となります。地域によって価格は変わると思いますが、プラダンで1枚500円前後、べニア板で1,000円以内のイメージです。
養生テープ・シリコン
段ボール・プラダン・べニア板を貼り付ける為のアイテムです。シリコンを使用する為には、専用の”ガン”が必要です。ガンを持っていない方はホームセンター等で「シリコンを使う為の”ガン”もいっしょに下さい」と言えばお店の方が案内してくれると思います。
養生テープは数百円、シリコンも300円前後、ガンも1,000円未満のイメージです。
ちなみにガムテープでも良いですが、剥がすのが大変になる可能性がありますのであまりお勧めはいたしません。
割れたガラスを養生してみましょう
アイテムも揃い、割れたガラスの回りを綺麗にした所で実際に養生作業をしていきます。いずれのアイテムで養生する場合でもペアガラス(複層ガラス)などで片側しかガラスが割れてない状態以外は両面からサンドイッチ状態で養生をする事が理想です。
段ボールで養生する
段ボールを両面に当てる様に養生を行っていきます。サッシ部分と段ボールを養生テープで貼付け固定して行きます。四方貼り付けて簡単に剥がれない様にします。
プラダンで養生する
プラダンは軽いので段ボール同様に養生テープで貼り付ける事でも大丈夫ですが、割れたガラスの残りがサッシや建具に多くある様であれば、その部分にコーキングを付着させて”べったり”貼り付けるとさらに丈夫に養生が出来ます。
べニア板で養生する
べニア板で養生を行う時は原則、シリコンと養生テープを併用して行います。割れ残ったガラスの部分にコーキングをべったり付着させべニア板を貼り付けさらに四方を養生テープで固定します。これを両面行えばガラスよりも丈夫になりますので防犯上、比較的安心です。ただ部屋の中が暗くなるのでその点はご留意下さい。
まとめ
本日はガラスが割れてガラス屋さんがすぐに対応してくれない場合の応急処置・養生について解説しました。何かのお役に立てれば幸いです。