フロアヒンジの調整方法、スピードや傾きを調整するにはどうしたら良いのか解説。
お店や会社などのドア(扉)の可動部分にはドアクローザもしくは、フロアヒンジと言う部品が取り付けられています。ドアクローザはドアの上部に取り付けられていますので一目で確認できますが、フロアヒンジは床に埋め込まれていますので中々馴染みがない部品だと思います。
上の写真はドアの所の床を撮影したものですが、この様なステンレスのカバーで覆われた部分がフロアヒンジとなります。このカバーと取り外すと下の写真の様な本体が姿を現します。
ドアそのものも取り外した写真です。こちらの現場ではフロアヒンジの調整も難しく本体交換を行いましたが、比較的新しいフロアヒンジであれば、スピードや傾きの調整も可能なので、本日はドアの閉まりや鍵のかかりが悪くなった時の為に知っておくと為になるフロアヒンジの調整方法について解説したいと思います。
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フロアヒンジの調整方法(ドアの閉まりスピード調整)
ドアの閉まりが早くて困っている。もしくはドアの閉まりが遅くて困っている。業者を呼べば修理調整は行ってくれますがその分費用がかかってきます。「自分で出来ないかしら?」比較的簡単にフロアヒンジ側でドアの閉まるをスピード調節する機能がありますので一度トライしてみてはいかがでしょうか?下記の写真をご覧ください。
親切にスピード調整方法が図解入りで解説してあります。これなら安心ですね。このフロアヒンジはニュースター製なのですが、他のフロアヒンジも同様にマイナスドライバー又はプラスドライバー1つでスピード調整が可能となっているものが多いです。写真の説明を補足しますね。ドアを全開に開けた状態から、2段階にスピード調整が出来ます。初動の閉まりを早くしたい場合は上側のマイナスネジを左方向に回します。逆にドアが閉まる初動の閉まりを遅くしたい場合は、右方向に回して下さい。
次に、ドアが閉まり始めて中盤以降のドアの閉まるスピードを調整します。今よりも早く閉めたい場合は下のネジを左方向に、今よりも遅く閉めたい場合は右方向に回して下さい。
回す度合いですが、結構少しでもスピードが変わってきますので、極僅か1~2mmずつ回す感じで調整してきます。くれぐれも一気に片方に回さないように注意して下さい。
フロアヒンジの調整方法(鍵のかかり、ドアの傾き)
フロアヒンジの故障で多くご依頼を頂く内容で「鍵のかかりが悪くなった」と言うものがあります。一見「鍵のかかりになんでフロアヒンジが関係あるの?」と思われる方もいらっしゃいます。実際フロアヒンジが原因でない事もありますが、フロアヒンジが影響して鍵のかかりが悪くなるケースとしては、鍵の受座(ストライク)とデッドボルト(ストライクに嵌る部分)の位置がズレている為に鍵のかかりが悪くなったと言う事があります。
本来は0位置でドアが止まらないといけないのに、-1や+1でドアが止まってしまうケースです。要するにドアの止まる位置がズレてしまった為に、受座(ストライク)とデッドボルトが”サクッ”と噛み合わないのです。
先程のスピード調整よりは難易度が上がりますが、この様な場合もフロアヒンジで調整する事が可能です。
①側と②側のボルトでドアの止まる位置を調整できます。①の方のボルトを多く出せば、②の側にドアの止まる位置がズレます。逆に②のボルトを多く出せば①の側にドアの止まる位置がズレます。①のボルトを多く出す為には②のボルトを引っ込めて下さいね。この様に、フロアヒンジ側で鍵のかかりを調整する事が可能です。さらにドアの傾きも微調整可能となっており、①②の上下にもボルトが見えますが、ボルトを多く出した方にドアが傾いていきます。慎重に作業をする必要がありますが、微調整でドアの傾きや鍵のかかりが解決可能であればチャレンジしてみて下さい。(どうにも手に負えなくなる可能性もありますので、絶対に鍵がかからないとダメな場所などは業者に依頼した方が良いかもしれません。自己責任でお願いします)
フロアヒンジが故障したらどうなる(故障の症状)
そもそも、フロアヒンジを調整しなければならないシーンはフロアヒンジが故障しかかっている可能性高いです。フロアヒンジが故障するとどの様な症状が現れるのでしょうか?
・ドアのストップが効かなくなる。
・ドアの閉まりがメチャクチャ早くなって挟まれそうになる。
・ドアがドア枠もしくは観音開きのドアに干渉する。
・鍵の受座とデッドボルトの位置が合ってない。
・ドアと床が擦れてしまう。
・ドアを閉める時に異音がする。
この様な症状が出来ましたらフロアヒンジの故障の可能性が高いです。スピード調整や簡易的な傾き調整で上手く行きそうにない時は早めに業者に相談した方が良いかもしれません。
まとめ
本日はフロアヒンジの調整について記事にしました。作業・調整をする時は安全確認した上で無理のない様に行って下さいね。変な所を扱ってドアが外れる事も考えると二人以上で作業する事をお勧めします。もしも20年以上使用されているフロアヒンジであれば調整が効かない可能性が高いので交換も検討して下さい。